新機能の「クロスと重なり」
すごく便利な機能が搭載されました。
こんな感じの交差した文様などが今までよりも楽に作れるようになりました。
と思ったら、Adobeさんやってくれました。落とし穴です。
透明効果やオーバープリントなどを適用したもの。それにアピアランスを分割処理をしたものと、変形アピアランス(数値は何も弄らない)をかけたものを用意しました。
そのデータをPDF/X-4で書き出したもののスクショが下の画像です。
ドキュメントのラスタライズ効果設定300dpiになっていますが、それとは関係なく上段の真ん中2つは解像度が72DPIで画像化され、さらにドロップシャドウの乗算が効いていません。
右の変形をかけたものはパスが生きてますが、妙な分割線が出てしまいます。Indesignに配置してから書き出しても同様でした。
次はPDF/X-1aで書き出したものです。
上段の2つは消したわけではありません。書き出した時点で消え去りました…。とんでもねぇ…。
こちらも右のデータに分割線が出てしまっているので使えそうにありません。
一応EPSで書き出してDistillerを経由させたPDF/X-1aも乗せます。
オブジェクトが消えはしませんが、画像化される、乗算が効いていない、分割線が出る、のは変わりません。
Adobeフォーラムで「今できる回避策をご紹介」とされる方法も試しましたが、
透明部分が上手く処理されません。分割線も出ていますし、影が乗算になっていません。背景が白い場合なら問題ないかもしれませんが。
厄介な新機能となってしまいました。
追記:
12月に出た Illustrator 2023(バージョン 27.1)のアップデートによって、PDF書き出しの際に画像で書き出される不具合は解消されたようです。
同じデータでテストしてみましたが、今のところ大丈夫そうです。